中央クリニック

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男性不妊外来
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中央クリニックは特定不妊治療費助成事業指定医療機関です。
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詳しくは、窓口またはお電話にてお問合せください。

不妊症の検査

基本検査

こんな検査が必要<まずは6大基本検査で診断>

不妊治療は、医師だけではなく治療を受ける側も、検査の内容や必要性を十分に理解したうえで行うことが大切です。不妊原因を自分で見極めようとせずに、受け身の治療を受けていたのでは決してよい結果は得られません。

不妊の大まかな原因を探るためには、以下に挙げる「6大基本検査」が必要です。これらの検査によってある程度の不妊原因がつかめ、一連の検査は数回の通院で完了します(期間にして1~2ヶ月程度)。

  • 基礎体温のチェック

    基礎体温は、女性の体のコンディションを知るための最も基本的なデータです。毎朝目覚めたときに継続的に測定する体温のことで、「基礎体温表」などに記入してグラフ化していきます。

    基礎体温には低温相と高温相があり、それぞれが2週間づつのサイクルで変位するのが理想的な排卵周期といえます。また、低温相と高温相の体温の差が0.3℃以上あれば正常です。生理が規則正しい方なら、数周期の基礎体温をチェックすることによって排卵日を予測できます。そのため、妊娠の確率が高い日に性交のアドバイスをすることが可能になるのです。また、黄体機能不全の有無を究明するのにも役立ちます。

  • 経膣超音波診断

    不妊治療で最も多く使われる診断法の1つで、毎回の内診でも必ずといってよいほど利用されます。実際には、膣内に親指程度の太さの超音波プロープ(超音波断層装置)を挿入し子宮内膜や卵胞をテレビモニターに映し出してその様子を観察します。これによって正しい排卵日が推定できるため、以後のさまざまな検査の判断材料として利用されています。

    また、経膣超音波診断により子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣嚢腫などの診断も可能です。

    経膣超音波診断

    卵胞の発育の様子がテレビモニターで映し出される。
    画面上で細胞の大きさを計測できるので、正確な排卵日の予測が可能。
    また、子宮内の様子も確認できるため、腫瘍の有無など、色々な検査に用いれる。

  • 精液検査

    男性不妊は不妊原因の約40%と高い確率を占めているので、精液検査はとても重要です。実際には、精液を採取した後、精子の数、運動の状態、その形などを顕微鏡を使って詳しく調べます。

    とくに精子の形態については、1正常群、2軽度異常群、3中等度異常群、4高度異常群の4つに分けられますが、精子の50%以上が2~4の異常精子(奇形精子)を持っている人は数多くいます。しかし、妊娠可能な1正常群が全体の14%以上を占めていれば何ら問題はありません。妊娠しやすい精子の条件としては、形態の他に以下の4点が挙げられます。

    【妊娠しやすい精子の条件】

    • 1mlあたり5千万以上の精子が存在していること
    • 50%以上の精子が動いていること
    • 泳いでいる精子の平均の速さが毎秒35~36μm以上であること
    • 1回に射出される精液の量が2ml以上あること

    さて、精液検査をする前には数日の禁欲期間が必要です。なぜなら、精管に精子が満たされ精嚢や前立腺に十分な分泌液が満たされるのに、最低で4日間かかるからです。そのため、この状態で検査することが良好な精液を採取するポイントです。具体的には、5~7日の禁欲期間がベストといえるでしょう。一方、禁欲期間が長すぎてしまうと、逆に精子の運動率が低下することもあります。

    精子の形態分類
  • 子宮卵管造影(HSG)

    月経後に行うX線による検査です。卵管の形状や通過性、子宮の形状やポリープの有無、卵管周囲の癒着の有無など得られる情報は多く、必要不可欠な検査です。施設によっては通水テストや通気テストで代用している場合もありますが、子宮卵管造影の方がその診断性は優れています。そのため当クリニックではこの検査を第1選択としています。

    実際には、子宮の入口から造影剤を注入し、子宮の形や卵管の通過性、卵管采周辺の癒着の有無などを調べます。具体的には、双角子宮、単角子宮(子宮奇形)、子宮内膜ポリープを見つけたり、片側の卵管閉鎖、両方の卵管閉鎖(この場合は卵管の通過性を戻す手術を行い、その結果によっては体外受精に移行する場合もある)を見つけるなどして診断を付けます。また一方で、この検査により卵管が拡張されるため、軽度の癒着が改善できる場合があります。そして、卵管のせん毛を刺激するため、検査後の性交で妊娠するケースもあるなど、検査と治療を兼ね備えたものといえるでしょう。

    検査は半日かからず終了します。実際に検査をしている時間は全部で10分程度です。まずレントゲン室で造影剤を注入し、その模様をテレビモニターで確かめながら、子宮の形や卵管の通過性などをチェックします。その後、前回に注入した造影剤がきちんと腹腔内で拡散しているかを調べるために、再度レントゲン室での撮影を行います。

    子宮卵管造影(HSG)
    • 1. 子宮から造影剤を注入。左右の卵管を造影剤が通過しているのがわかる
    • 2. その後、卵管采から腹腔内へ造影剤が流出する
    • 3. 再びレントゲン撮影。造影剤がきちんと腹腔内で拡散していれば異常なし
  • 頚管粘液の検査

    射出された精子は子宮の入口である子宮頚管を通り、子宮腔内まで遡上してきます。このとき、頚管粘液は精子の通り道として重要な役割を果たすため、その量や性状が妊娠と関連性があると考えられています。

    頚管粘液は、排卵の数日前から次第に量が増して、最終低温日ごろには0.3~0.4mlまで達します。頚管粘液量がピークに達した日から4日以内に約75%が排卵するので、検査は排卵日ごろに合わせて行います。頚管粘液の量と性状は、卵胞の成熟度合いを予測する1つの目安といえます。

  • フーナーテスト(性交後テスト)

    医師からの性交タイミングのアドバイスによる結果として行う検査で、ヒューナーテストともいいます。排卵日ごろの前夜または早朝に性交した後、注射器で頚管粘液を採取し、その中に精子が進入しているかどうかを調べます。運動性のよいたくさんの精子が進入している場合は、妊娠の可能性が高いと判断できます。なぜなら、一般的に頚管粘液の中に見られる精子は良好形態のものが多く、その運動性も高いことが実証されているからです。

    一方、精子の進入が確認できてもその運動性がよくないケースもあります。これは免疫性不妊のところで説明した通り、女性の体内に精子と結合してその働きを阻害する、抗精子抗体という物質を持っている可能性があり、その可能性を調べる検査としても有用です。  この検査は、精子の状態が日によって違うので、1回の検査で良否が判断できるわけでなく、結果を見ながら再度行うことも必要です。

    【フーナーテストの判断基準】(運動精子数/400倍視野当たり)
    • 優 15個以上(妊娠率が高い)
    • 良 5~10個(妊娠が期待できる)
    • 不可 4個以下(妊娠率は低い)
    フーナーテスト(性交後テスト)
    • 1. 性交後の子宮頚管粘液を注射器で採取
    • 2. 顕微鏡で運動している精子数を確認
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