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中央クリニックは特定不妊治療費助成事業指定医療機関です。
お住まいの地域によって助成内容などが異なりますので、詳しくはお住まいの県・市町村のホームページ等をご覧下さい。
なお、当クリニックは栃木県や茨城県以外の地域にお住まいの方でも助成を受けていただくことができます。
詳しくは、窓口またはお電話にてお問合せください。

妊娠と不妊症とは

不妊の原因

不妊の原因にはさまざまなケースがあります。
その理由について、しっかりと理解することが不妊治療の第一歩となります。

  • 精子の異常

    不妊症は女性だけが原因とは限りません。男性側にも不妊の原因がある場合があります。
    妊娠するためにはまず、元気に泳ぎ、かつ十分な数の精子が膣内に射出されることが必要です。このとき精子の数が少ない、動きが悪い、奇形率が高いなどの場合は妊娠しにくくなります。このような男性に不妊原因がある場合を「男性因子による不妊」といい不妊症の約40%を占めています。

  • 子宮頚管粘液の異常

    排卵日の数日前から、子宮の入口は頚管粘液という透明な粘液で満たされはじめ、精子はこの粘液の中を通って子宮の奥まで泳いでいきます。頚管粘液は精子が子宮頚管を通過しやすいようにするためだけではなく、遡上していく精子の運動性を高める働きがあります。活発になった精子は、勢いよく子宮腔から卵管へと突き進んでいくことになります。
    この頚管粘液の粘液量が少なかったり、濁っていたり、また粘調性が高すぎる場合は精子は子宮の中まで進入できないことになり、不妊の原因につながります。このような場合を「頚管因子による不妊」といい、不妊症の約15%に見られます。

    子宮頸管粘液の分泌と細胞の発育

    排卵日直前、子宮の入口は子宮頚管粘液で満たされる。同時に卵胞の発育も盛んになり、直径20mm前後の排卵に適した状態になる。このとき、頚管粘液に異常があると不妊原因につながる。

  • 卵管および卵管采の異常

    子宮と卵巣の橋渡しをする細い管が卵管です。子宮腔を通過した精子が卵管を通り抜けていくわけですが、一番細い部分は内径が1mmほどしかありません。そのため、感染や炎症などによって閉鎖・狭窄してしまう場合がまれにあります。こうした原因による不妊を「卵管因子による不妊」といい、不妊症の約35%を占めます。

    また、卵管の一番先端に当たる部分(腹腔側)はラッパ状に開いた形になっており、この部分を卵管采といいます。卵巣と卵管は直接つながっておらず、わずかな空間が空いています。卵子は飛び出してきた卵巣の周辺を漂っているうちに、ラッパ状の卵管采の粘膜に接触して取り込まれるという神秘的なメカニズムになっていますが、このとき卵管采の形態が悪かったり周辺の組織と癒着していると卵子は取り込まれません。このような卵子を補足できなくなるケースを「卵子の補足障害による不妊」といい、難治性不妊症の約50%を占めるという報告もあります。

    卵管の異常が不妊の原因になる
    • 1.卵管峡部閉鎖
      卵管の一番細い部分が感染症などで閉じてしまう場合がある。
    • 2.卵管間質部閉鎖
      子宮の筋層内にある卵管が閉じてしまい、子宮と卵管の接点が詰まったような状態になる。
    • 3.卵管采部閉鎖(卵管水腫)
      本来はラッパ状に開いている部分が何らかの原因で閉じてしまい、卵管腔が膨らんでしまう。
    • 4.卵管采周囲癒着
      卵管の一番先端の部分が周辺の組織とくっついてしまい、卵子を捕まえることができなくなる。
    卵子の捕捉状態

    卵巣から飛び出した卵子が、何らかの原因によってラッパ状の卵管采に入っていけない。

  • 排卵障害

    卵巣の中にある卵胞は、最初は0.1~0.2mmほどしかありませんが、卵胞発育ホルモンの作用によって徐々に成長していきます。最終的には黄体化ホルモンの放出によって約20mmまで育った1個の卵胞に、破裂(すなわち排卵)が起こります。

    これらの過程では、卵胞がまったく育たなかったり、ある程度まで育った卵胞が成長しないなどの弊害が起こったり、また、せっかく排卵直前の大きさまで育っても破裂しないケースがあります。このような、卵胞が発育しない、卵胞破裂が起こらない場合を「排卵因子による不妊」といい、不妊症の15~20%を占めます。

  • 受精障害

    卵管内に取り込まれた卵子は、卵管膨大部という場所で精子と出会って受精します。しかし、これが正常に進行せずに不妊になる場合もあります。たとえば、精液検査によって精子に異常がないと判断された場合でも、精子と卵子の出会いの場面に何らかの障害があるときがあります。互いに出会っているはずなのに、精子が卵子の中にうまく入っていけないという状態を「受精障害による不妊」といい、不妊症の約4%を占めます。

  • 着床障害

    精子と出会った卵子は受精卵(胚)となり、細胞分裂を繰り返しながら卵管を伝い、子宮腔へ送られていきます。子宮の内側はふわふわの絨毯またはビロードのような粘膜(子宮内膜)で覆われていますが、ここに胚が付着すると妊娠が成立し、この状態を着床といいます。

    しかし、子宮に異常があると、この着床がうまくいかない場合があります。これを「子宮因子による不妊」といい不妊症の約15%に見られます。以下はそれらの原因の内訳です。

    • 先天的に子宮の形態が異常な場合(全体の約2%)

      人によっては子宮の形に異常がある場合があります。重複子宮、単角子宮、双角子宮などがそれで、着床の障害になることがあります。

    • 後天的な子宮の異常が原因の場合(全体の約13%)

      【子宮筋腫】
      子宮は筋肉によってできていますが、その筋肉の中から発生した腫瘍を子宮筋腫といいます。これが、子宮内膜の近くに発生し、子宮内腔の形状を大きく変えるまで肥大すると、着床を妨げ流産の原因になります。しかし、子宮内膜を圧迫しない程度の小さなものであれば、摘出しなくても着床に問題はありません。
      【子宮内膜ポリープ】
      子宮内膜が部分的にキノコのように発育してポリープ状になったものをいいます。ポリープの除去はその状態にもよりますが、比較的簡単に行える治療です。
      【子宮腺筋症】
      子宮腺筋症は、子宮内膜組織が子宮筋層の中に入り込んでしまっている状態をいいます。着床障害をもたらして不妊の原因になる他、生理痛を引き起こす要因にもなります。
    子宮筋腫/子宮腺筋症
    • 1.子宮の筋肉内から発生した腫瘍を子宮筋腫という。
      子宮内膜を圧迫しない小さなものもあれば着床に問題はないが、大きく肥大してしまったものは摘出手術が必要になる。
    • 2.子宮腺筋症は、摘出が難しく着床障害をもたらしたり生理痛の原因にもなる。
    子宮内膜ポリープ

    子宮内膜ポリープは、経膣超音波診断や子宮卵管造影で診断できる。

  • 黄体機能の異常

    排卵した後の卵胞(顆粒膜細胞)は黄体に変化します。ここから分泌される黄体ホルモンは別名を妊娠維持ホルモンともいい、妊娠にはとても重要なホルモンです。この働きによって子宮内膜がビロードのようになり、胚の着床に十分な環境を形成してくれます。妊娠しないとこの内膜がそげ落ちて、月経となって体外に排出される仕組みになっています。

    人によっては、このホルモンが十分に分泌されない場合があり、これを「黄体機能不全による不妊」といい、不妊症の約10%を占めます。

  • 子宮内膜症による障害

    胚の着床に重要な子宮内膜は、通常は子宮内腔にのみありますが、まれに骨盤の腹膜や卵巣の中に入り込んでしまう場合があります。これを子宮内膜症といい、月経にともなってこれらの組織の中に出血するため、生理痛の原因にもなります。また、場合によっては性交の際に痛みを訴える人もいます。

    子宮内膜症は一般の人でも5~10%にみられますが、とくに不妊症の人には20~30%の高い確率でみられるため、不妊の原因に関係しているのではないかと考えられています。

  • 免疫性不妊

    女性の体内には、男性の精子と結びついて運動性や受精能力を低下させる抗体が存在する場合があります(抗精子抗体)。割合としては200人に1人の確率で抗精子抗体を持つ女性の人がいるとされています。そして、卵子の一番外側の膜(透明体)と結びついて、その発育を妨げる抗体があることもわかっています。(抗透明体抗体)。また一方で、男性の体内にも、精子と結びついてその働きを低下させる抗体が存在する場合があります。(抗精子抗体)。

    これらの抗体が不妊に関係している場合を「免疫性不妊」といい、不妊症の5~10%にみられます。この場合、女性の体内では精子と卵子の受精ができないことから、体外受精が必要になります。

  • 原因が特定できないケース

    一般不妊治療で行う検査を実施しても、人によっては不妊の原因が特定できない場合があります。こういった症例は不妊患者の約10%にみられ、機能性不妊と呼んでいます。しかし、さらに詳しい検査をすれば原因が突き止められる場合もあります。

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